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佐賀労基署長(タクシー会社)脳内出血控訴事件
- 事件の分類
- 過労死・疾病
- 事件名
- 佐賀労基署長(タクシー会社)脳内出血控訴事件
- 事件番号
- 福岡高裁 − 平成6年(行コ)第3号
- 当事者
- 控訴人佐賀労働基準監督署長
被控訴人個人4名 A、B、C、D - 業種
- 分類不能の産業
- 判決・決定
- 判決
- 判決決定年月日
- 1995年01月26日
- 判決決定区分
- 控訴棄却
- 事件の概要
- T(昭和15年生)は、昭和39年7月からトラック運転手、タクシー運転手として勤務した後、昭和56年11月頃からはHタクシーにタクシー運転手として勤務していた。
Tは、昭和55年頃、慢性肝炎及び慢性腎炎のため入院治療を受け、同56年頃、急性胆嚢炎、肝硬変、過敏性大腸炎のため入院治療を受けた。昭和56年7月から1年間のTの血圧は、概ね上が150前後、下が90前後であり、1度も高血圧症の治療を受けなかったところ、昭和57年9月28日、勤務開始後、高血圧性脳内出血(本件疾病)を発症し、同日から昭和58年7月2日までの間、入院治療を受けた。
Tは、昭和59年9月28日、控訴人(第1審被告)に対して労災保険法による療養補償給付及び休業補償給付の請求をし、控訴人は同年12月3日、これを支給しない旨の処分(本件処分)をした。Tは本件処分を不服として審査請求、更には再審査請求をしたが、いずれも棄却の裁決を受けた。Tは平成4年1月28日死亡したため、Tの妻である被控訴人(第1審原告)A、Tの子である控訴人B、C、Dは、本件処分の取消しを求めて本訴を提起した。
第1審では、業務と本件疾病との間の相当因果関係を認め、本件処分を取り消したことから、控訴人はこれを不服として控訴に及んだ。 - 主文
- 1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。 - 判決要旨
- 当裁判所も、被控訴人らの控訴人に対する請求をいずれも認容すべきものと判断する。その理由は、原判決に記載のとおりであるから、これを引用する。当審における新たな証拠調べによっても前記判断を左右しない。
- 適用法規・条文
- 99:その他 労災保険法13条
99:その他 労災保険法14条 - 収録文献(出典)
- 労働判例679号81頁
- その他特記事項
顛末情報
事件番号 | 判決決定区分 | 判決年月日 |
---|---|---|
佐賀地裁 − 平成元年(行ウ)第6号 | 認容(控訴) | 1994年02月18日 |
福岡高裁−平成6年(行コ)第3号 | 控訴棄却 | 1995年01月26日 |