

お問い合わせいただいてから、取り組み状況に関するヒアリングや研修会の実施まで、佐川急便様との関わり方をご紹介します。

母性健康管理に関する法律や社内制度など、管理職の方を対象とした研修会の様子をご紹介します。
『女性のプラスは企業のプラス』
すてっぷ産業医事務所 所長 長井 聡里先生
1.母性健康管理体制の構築
2.母性健康管理に関する法律と社内制度
3.各種給付金の諸手続について
4.当社が陥りやすい問題と注意事項
5.女性労働者が相談しやすい体制づくりとその相談の受け方

人事・総務担当の方に、母性健康管理に関する取り組みについてお伺いしました。

Q1: |
最近、女性の活躍が増えている職種はどんなものですか? |
A1: |
軽車両に乗って、宅配物の配達をお願いするようなドライバーに、女性が増えてくるようになりました。 |
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Q2: |
ドライバーという職種は、女性にとってはハードな職種ですよね? |
A2: |
当社が宅配便業へ参入して10年ほど経過するのですが、当時とくらべて、貨物の大きさ、重さは格段に小さくなってきています。そのため、女性でも対応ができる職種になってきたのだと思います。 |
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Q3: |
妊娠・出産後も働き続ける女性ドライバーがいることの効果は? |
A3: |
1人のドライバーに必要な育成期間は平均で3ヶ月程度かかります。せっかく育成したドライバーが辞めていくのは企業にとっても損失です。妊娠・出産してから業務に戻れるまで数ヶ月を要することは分かっていますが、それでも経験のある人材が戻って来てくれるなら、新人を雇い直すのに必要な費用・期間を考えても、企業にとってのメリットはあるし、現場にとっても嬉しいことだと思いますね。 |
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Q4: |
女性ドライバーが求められるようになった背景は何だと思いますか? |
A4: |
これまでは体力のある男性ドライバーでの対応で充分だったものが、当社が宅配便業に参入したことで、個人の荷受け人へのサービス向上に努める必要がありました。そこで、女性ドライバーが与える丁寧さ、安心感が必然的に求められるようになったのだと思います。 |
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Q5: |
働いている女性ドライバー自身がこの仕事に感じているメリットは何だと思いますか? |
A5: |
大きな車を動かしたい、身体を外で動かす仕事がしたいという理由で希望してくる方が多いですね。また、子育てをしながら働くドライバーも多い傾向があります。これは、当社のドライバーは朝9:00から夕方17:00までの固定勤務ではなく、4時間、5時間といった変則的な勤務が可能なために、子育て中の女性にとっても時間に融通が利く仕事なのかもしれません。 |
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Q6: |
御社が取り組みを始めようと思われたきっかけは何ですか? |
A6: |
去年あたりから、社内の相談窓口に妊娠・出産を控える女性労働者から、働き続けたいとの相談が多く寄せられるようになりました。これをきっかけに、「妊娠・出産」というハードルを越えても働き続けられる会社づくりの必要性を感じていたところ、人事部の女性担当者から、母性健康管理に関する研修会の開催の提案があって、今回実現することになりました。
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Q7: |
今後の母性健康管理に関する取り組み方針について教えてください。 |
A7: |
当社には解決すべき課題がまだあると思います。現在の社内規定内容ですら周知されていないのが現状です。
まずは、制度内容について管理職に周知すること、管理職から現場に伝えることができるような環境づくりに努めていきたいと思います。さらに、今の社内規定で足りない部分はどこにあるのかを、ひとつひとつ明らかにして改善していきたいと思います。
将来的には、入社してから退職するまでの期間、入社、結婚、出産、子育て、介護など、いろんなライフステージにおいて、会社がサポートできるような環境づくりをしていきたいですね。また、そのような環境が会社にあるということを伝えていくことが、雇用の促進にもつながると考えています。
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ありがとうございました。